SSブログ

友遠方より 来る 2011 秋 (3) [友だち]

秋の来客、最後は、Eさん、会社の1年先輩である。かつて、日本で同じ部署にいたことがある。今回は仕事で韓国に来ていて、「ちょっと会える?」とメールをくれた。前の日に言わないで、もう少し早く言って欲しい。ソウルは初めてだという。

Eさんが滞在する明洞のホテルのロビ-で待ち合わせ。土曜の朝、Eさんを待つ間、そのホテルにはたくさんの日本人観光客が出入りしていた。90%以上が女の人だ。一般的に海外に遊びに出る日本人は女性比率が高いのか、それともそれがソウルにのみ顕著なのかはわからない。Eさんのためにソウル初心者コ-ス(私も上級者コ-スは知らない)、景福宮へ行く。時間を合わせて無料日本語ガイドのグル-プに入った。その日のグル-プは30人ほどの大所帯だった。私が案内すると、「あれが大きな門ですね、韓国的できれいでしょ。そしてあれは池です、なかなかしゃれてますね。まあ、あとは基本的に同じです」と、ガイドが3分で終わってしまうが、さすがに専門のガイドは、「そもそも豊臣秀吉が...(何でその名前が始めに出てくるの?)」と、詳しいことを教えてくれる。ちょうど1時間で大雑把に宮殿を回れた。Eさんは写真を撮るのに忙しく、あまり説明を聞いているようではなかった。景福宮近くの老舗、「土俗村」でサムゲタンを食べる。おいしい。私たちが店を出る頃には相変わらず店の前に長い行列が出来ていた。


aCIMG4715.jpg

aCIMG4716.jpg

aCIMG4728.jpg

aCIMG4734.jpg


景福宮を歩きながら、Eさんは語る。
「雀翁、俺なぁ、今、バンドやってんねん。高校時代の友達と3x年ぶりに復活や。いわゆる親父バンドゆうやっちゃな。やってたらなあ、いろんな人と横のつながりとか出来て、めっちゃ楽しいねん。会社の人には一切言ってないから、そのつもりで。ボランティアにも登録しててな、たまに老人ホ-ムとかにも呼ばれんねん。古い歌とかやったら、みんないっしょに歌いはんねんで、感動的や。でもな、そういう所には絶対こっちから行きましょかとか言わんと、呼ばれたときだけ行くようにしてる。中には押しかけみたいな人たちもおって、来てもらう側もけっこう迷惑そうやし。こないだ、神戸のC-ジョ-ジ(神戸では老舗のライブハウス)に出てん。俺らの曲なんか受けへんと思たけど、ごっつい受けた。みんな、ええのりやった。ほんまに楽しかった...」。先日のFさんのピアノと言い、このEさんの親父バンドと言い、みなさん、人生を楽しんでる。素晴らしい。とてもいい刺激になった。



一旦ホテルに帰り、Eさんが娘さんから頼まれているというLVのサイフを買うために、ロッテ・デパ-トの免税店に行く。そう言えば、うちの家族、私を除く3人(妻、息子、娘)はLVのサイフを持っている。スポンサ-の私は持っていない(何故???)。「娘さんの趣味がわかるんですか?」、「大丈夫、希望の型番を聞いてるから」とEさんは携帯からそのデ-タを引き出そうとしたが、なかなか探し出せない。「消したんかなあ?」、ため息をつきながら、娘さんに国際電話をかけるEさん。「神様が買わなくていいって言ってるんじゃないですか?」。ようやく型番を聞き出したEさん、LVのサイフ・カウンタ-嬢に「XX-YYYが欲しいんですけど」、さすがロッテの免税店100%日本語で買い物が出来る。「ああ、それは今切れてるんです、在庫がありません」、あっさり返答される。「他のLVの店にもないんですか?」、電話をして聞いてもらったが、「ソウルのLVの店では、どこも品切れのようです」。肩を落とすEさん。。「やっぱり、神様が買わなくていいって言ってるんじゃないですか?」。「空港の免税店で探してみる。なかったら第2希望も聞いてるから」、どこまでも前向きなEさんである。後で聞いたところでは、空港のLVの店に第1希望のブツがあったようである。

「ナンタ」を見る。Eさん、その完成度の高さに無邪気に喜ぶ。「ええもん、見せてくれてありがとう」、そう言われると。私がナンタをプロデュ-スしてるわけでもないのにうれしい。私も久しぶり(3年ぶり?)に見たので、改めて「ナンタ」の楽しさを味わった。それから、時間があったので、渋るEさんを地下鉄に乗せて、インサドンに行った。すごい人出である。伝統茶を飲み、チョンノに戻る。Eさんが渋ったのは「疲れた」というのである。「雀翁、歩くん早いわ」とブウたれる。確かにこの日、後で万歩計を見ると16,000歩いていた。「Eさん、人生を楽しく生きるにはしっかり歩くことです」、先輩であれ容赦はしない。午後6時。妻が合流して韓国宮廷料理を食べる。想えばEさん一家とも(今回来たのはEさんだけだが)長い付き合いである。ホテルまで案内し、「ちょっと休んでサウナにでも行ってくる」というEさんと別れた。「Eさん、サウナはちょっと気を引き締めて行った方がいいですよ」。私の経験から、韓国のサウナは、素人にはだらっとのんびり出来る所ではないような気がする。「わかってる。女房からアカスリはやめといた方がいいって聞いてるし...」。Eさん、無事だったのだろうか。

aCIMG4736.jpg

aCIMG4751.jpg

nice!(8)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 8

コメント 10

krause

土俗村のサンゲタンは有名ですね。今回は、サンゲタンを食べ損ねました。三清洞の宮廷料理店にも足を運べませんでした。ここには、一度行ってみたいと思っています。

韓国への観光旅行者は、本当に女性が多くなりました。
by krause (2011-12-05 13:50) 

collet

わたしも今年、初めて韓国に足を踏み入れたひとりですが、
確かに、今の日本では韓国旅行が1番の人気のようですね。
オバサマ方は勿論のこと!
今や日本のオリコンチャートを賑わすK-pop人気もあり、
若い人達の渡韓が増えてますしね・・・
因みに、我が姪もその一人で、買い物方々、
今年も2回ソウルへ飛んだようです。
まあ、費用の面からしても、国内旅行より安上がりかもですし、
これからも増えるのではないでしょうか~(^^ゞ

ところで、景福宮の前を通っただけで中に入ってないのを思い出しました!
次の機会には、ぜひ豊臣秀吉・・・の解説を聞きたいものです~(^'^)
by collet (2011-12-05 16:52) 

雀翁

krauseさん、

土俗村には12時前に入らないと、長い行列に並ぶことになります。前はずいぶん客あしらいが冷たかったのですが、今回、お運びさんが若返っていて、普通にお客さんとして扱われました。

宮廷料理、最近は、近くの店で済ませるようになりました。今回はチョンノでした。

買い物、グルメ、エステ...女性人気の産業に力を入れているようですからね。

by 雀翁 (2011-12-05 17:49) 

雀翁

colletさん、

飛行機も、あちらこちらの空港からかなりの便数が飛んでいるようですからね。今回登場のEさんの奥さんも、何回も来られているとのことでした。ツア-をうまく選べば、ほんとうに手軽に来られるようです。colletさんも、1度といわず、またお運びください。

景福宮に入らなかったんですか?確かどこか田舎の方の村にバスで行って(けっこうすったもんだがあって)ご滞在でしたね。3分ツア-でよろしければ、ご案内しますよ。私は、秀吉のことも、伊藤博文のこともいいませんから、安心?できます。ただし、建物のお話しとかはできませんが...


by 雀翁 (2011-12-05 17:56) 

drumusuko

仲のいい友人がたくさんおられて、いいですね~。
しかも韓国に遊びに来るのですから、すごいですね。
私も過去に2度ほど行った事がありますが、食べ物がとてもおいしいですね。また、行きたくなりました。
by drumusuko (2011-12-06 17:22) 

雀翁

drumusukoさん、

私は、友人の数がそんない多いほうではありません。この秋、何故か3組続けて来韓してくれました。ありがたいことです。
好き好きもありますが、韓国には、たくさんおいしいものを手ごろな値段で食べることができます。おなかをこわすことも、まずありません。

私は今、東北の山にあこがれています。

by 雀翁 (2011-12-06 17:51) 

ももんが

16000歩!たくさん歩かれましたね~(^o^)

それにしても、参鶏湯も宮廷料理もおいしそうですね。
食べてみたいなあ・・・
by ももんが (2011-12-06 18:39) 

Michikusa

随分前ですが、コーラスで老人ホームを慰問した時、昔音楽の教員だったという認知症の方が、そこにあったピアノを突然弾きだして「荒城の月」をすごい美声で歌い始め、逆にこちらが癒していただきました。音楽のチカラって、凄いなぁ・・・と改めて実感しました。
ただし、音楽を職業にしていると、趣味は違うものを求めてしまいます。今のところ写真とウォーキングですが、新しく何か始めたいと思うこの頃です。
by Michikusa (2011-12-07 09:54) 

雀翁

ももんがさん、

一生懸命集中して歩くと10,000歩でもしんどいのですが、旅人気分で、あっちふらふら、こっちふらすらの散歩のような歩き方だと、知らぬ間に16,000歩くらい歩いてしまいます。

韓国は、「食が豊かで安い」というすばらしい利点を持っています。おいしいかどうかは、舌それぞれですが...

by 雀翁 (2011-12-07 18:02) 

雀翁

Michikusaさん、

Eさんの話しでは、所属するボランティア団体から、若い頃アリスが好きだったという、病気で体の自由を失われた方のお家へ、出前コンサ-トをするよう依頼されたそうです。そしてそこでアリスの歌を唄うと、涙を流して喜ばれたそうです。私も、音楽にはものすごい力があると思います。

私は寝ているとき意外、何か音がないと寂しいので、音楽と接する時間が長いです。歩いているとき、本を読んでいるとき... 音楽が職業の方は、ちょっとそこから離れた時間も必要なのでしょうか。

by 雀翁 (2011-12-07 18:11) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。